日本の精神保健福祉の歴史の台本　導入







今日から精神保健福祉士の第1回の動画になります。
まずは歴史から勉強していくべきです。
歴史から勉強していくと後で伏線を回収しながら全部つながってきます。



精神保健福祉の歴史は精神保健福祉法の歴史でもあります。
現在この精神保健福祉の中心になっているものが精神保健福祉法です。



この法律ができるまでに精神衛生法、精神保健法をたどって
精神保健福祉法になっています。
この流れを勉強します。



それは精神保健福祉の歴史見ていきましょう。



精神保健福祉の歴史は精神保健福祉法の歴史ということで
1995年に精神保健福祉法が制定されるまでの歴史的な流れを見ていきましょう。





大きな流れ





1950年に精神衛生法が制定されて1987年に精神保健法になって
1995年に精神保健福祉法になるといったざっくりした流れで押さえてください。



細かい歴史的な背景から少し見ていきましょう。





1900年精神病者看護法



1900年は精神病者看護法という法律がありました。



親族が精神障害者の看病を行う。私宅監置と呼ばれますけど、
まあいわゆる自宅に監禁すると座敷牢いったそういった状態が
横行していました。
これが1900年頃の状態です。
精神障害者の権利も何もあったもんじゃない時代です。









1919精神病院法



これではいけないということで精神病院を作りましょうことになって、
1919年に精神病院法ができます。



この法律では、精神病院の設置がうたわれるんですけども、
ただ病院の設置は進みませんでした。
なかなか都道府県、自治体にはお金がなかったというところもあり、
財政的な問題で設置が進みませんでした。





1950年　精神衛生法





それから30年以上経ってやっと1950年に精神衛生法
というまともな法律ができ始めます。



この法律ができ て精神病者看護方と精神病院法を廃止にして、
私宅監置が禁止になります。
それから精神科病院の設置を都道府県に義務付けます。
そしてこれは後で詳しく説明しますが、
精神衛生審議会制度が設置され、
精神衛生鑑定医制度も
設置されます。



この辺も重要になので後でやります。



ここで覚えてほしいのは、入院形態として
措置入院と同意入院が規定されます。



措置入院っていうのは強制的な入院です。
本人が嫌がっても強制的に入院させるという形で今でもあります。
同意入院というのは本人の同意じゃなく、家族の同意です。
家族が同意すれば本人が嫌だと言っても強制的に入院させられるといった



制度です。



この2つの入院形態が規定されます。



つまり精神衛生法でこの精神科病院の
設置義務ができたので、
精神障害者をどうやって
入院させるんだということになるので、
この2つの入院の形を規定したということです。



どちらもも本人の同意なく強制的に入院させられる制度です。





ライシャワー事件と精神衛生法改正





その後、1964年にライシャワー事件が起きます。
これはアメリカ駐日大使のライシャワー氏が
統合失調症の少年に刺される
という事件です。









この事件を受けて、やっぱ精神障害者を放置できない、
もっと支援を手厚くしないとという流れになって、
翌年精神衛生法が改正されます。







その中で精神障害者の通院医療費公費負担制度や、
措置入院制度が強化されて、
保健所が地域における精神保健行政の
第一線機関として位置付けられました。
あとその中で精神衛生相談員を配置できるなどが規定されます。



支援を手厚くして公費負担制度を設けたんですが、
措置入院制度も強化されるなど、
まあ精神障害者の味隔離政策が強化されたとということです。
ライシャワー事件で精神障害者危ない奴だみたいな風潮が
起きてくるということです。





宇都宮事件と精神保健法





そして精神病院の中である意味たくさん虐待事件が起き始めます。



それが形になったのが1984年の宇都宮病院事件です。
入院中の患者が看護職員の暴行で死亡するという
痛ましい事件が起こりました。



各地のこの精神科病院で
こういったことが実は横行しているということが
わかってきました。



この宇都宮病院事件は氷山の一角だったと。
それで精神病院で精神障害者が、
こういった虐待を受けているということが
わかってくるんですね。



そこで精神衛生法が改正されて精神保健法になります。



この法律でやっと精神障害者の権利擁護がうたわれました。



社会復帰を促進するとかいうことも規定されています。
そして、精神医療審査会制度を設置。
これは精神衛生法で、精神衛生審議 会制度が設置されましたけど、
精神保健法で精神医療審査会とに変わっています。
精神医療審査会は今でもあるのでこの名称はしっかり押さえてください。



例えば、精神障害者の入院形態を規定してますが、本人が、退院したいと言ったときに
その退院の可否を判断するというのが精神医療審査会の重要な役目です。



それから精神衛生鑑定医制度です。この精神衛生法でできた制度が精神保健指定医制度になります。
この精神保健指定医は、例えばこういった措置入院で強制的に入院させる時に、
その診断をするのがこの精神保健指定医です。精神保健の専門医になります。
そういった制度ができたのもこの精神保健法からです。



入院形態も増えていて、ここでやっと任意入院っていうのが指定されます。
任意入院っていうのは本人の意思によって入院するという意味です。
それまでは本人の意思で入院できなかったんですね。



応急入院ってのもあります。応急入院っていうのは緊急的な入院です。
だか同意隔入院っていうのがありましたけど、
これは名称が改められて医療保護入院というふうに呼ばれています。
これは今でもこのように呼ばれています。
つまり家族等の同意で本人の同意なしで入院させられるという形です。
こういったまあ入院制度が、現在あるのはこの
措置入院
任意入院
応急入院
医療保護入院とこの4つぐらい覚えておいてほしいです。
これは後の動画で取り上げます。





1993年障害者基本法



そして1993年に障害者基本法というのができて、
ここで初めて精神障害者が法的に規定されます。
それまではいわゆる精神病とか精神￥疾患とか
そういった位置づけの精神障害者の規定になってたんです。
それが今現在でいわゆる三障害の中の精神障害者が
規定されます。





1995年　精神保健福祉法





そして1995年にやっと精神保健福祉法ができます。
この中で精神障害者の自立と社会経済活動への参加です。
そしてこれは絶対覚えておいてほしいんですけど、
この精神保健福祉法ができた時に、
精神保健福祉手帳制度が始まります。
ここは絶対覚えましょう。



それから1997年には精神保健福祉士法というのができます。
皆さんが目指しているPSWですね。それが規定された法律になります。



まとめにつづきます。

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