精神障害にも対応した地域包括ケアシステムとピササポートの関係性について解説する



7月25日の誕生日に1週間に1記事は更新すると書いて、



7月31日に無事に1記事目の更新を終えたことを貴方は覚えているかい?



そうこの記事だ。









次の記事はこの続きから書く予定としてた。



だがしかし、締め切りの8月8日を過ぎても更新できなかった。



すまん。



実は家族との予定を優先して、子どもとバスケットに興じていた。



その結果疲れてブログを更新できなかった。



3日坊主にも及ばない2回坊主となった。



早めにお盆休みを頂いたと思ってくれると有難い。



気を取り直して前回の続きから、精神障害にも対応した地域包括ケアシステム



について記事を書いていきたい。



ただ、今厚生労働省の精神障害にも対応した地域包括ケアシステム(以下にも包括と記載)



のどこを解説しているのかが分かったほうが読みやすいよね?



と思い、目次を画像で張り付けよう。







これが前回解説した内容だ。



そしてこれから解説するのが











この2つだ。



ただすべて解説すると長くなりすぎる。



前回の記事でピアサポート加算は「にも包括」にピアサポート加算を盛り込みたかったから、



制度化できたんだという話をしたので、この「にも包括」にどのようにピアサポート加算が



盛り込まれているのかを中心に解説する。



そもそもにも包括とは



前回の記事で俺は友人の影響でそもそも論が好きだと話したが、



そもそも「にも包括」とは何なのかを解説する為にこの記事を書いたことを覚えているかい?



ここでようやくその「にも包括」を解説する。





以下厚生労働省のにも包括の解説ページから引用する。



精神障害にも対応した地域包括ケアシステムとは

「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」とは、

精神障害の有無や程度にかかわらず、誰もが安

心して自分らしく暮らすことができるよう、

医療、障害福祉・介護、住まい、社会参加(就労など)、

地域の助け合い、普及啓発(教育など)が包括的に

確保されたシステムのことを指します。同システムは地域

共生社会の実現に向かっていく上では欠かせないものです。

精神障害にも対応した地域包括ケアシステムの構築にあたっては、

計画的に地域の基盤を整備するとともに、市町村や障害福祉・介護事業者が、

障害の有無や程度によらず地域生活に関する相談に対応できるように、

市町村ごとの保健・医療・福祉関係者等による協議の場を通じて、

精神科医療機関、その他の医療機関、地域援助事業者、

当事者・ピアサポーター、家族、居住支援関係者などとの重層的な

連携による支援体制を構築して行くことが必要です。

https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/pdf/22case03.pdf


つまり、地域移行が叫ばれて久しいが、地域移行、つまり退院支援が一向に進まず、



長期入院が解消されない。



そこで精神障害にも対応した地域包括ケアシステムと銘打って、精神障害者でも



地域で生活できる地域にしましょうねというのが、精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム



つまり「にも包括」なんだ。



そのイメージ図を引用する。







イメージとしては、市町村等の基礎自治体を基盤として、県の精神保健福祉センター



つまりは県の保健所が基礎自治体によってばらつきが出ないようにバックアップしていく



イメージだ。







この中にピアサポートの項目を設けるにあたり、制度上の根拠が必要で、



ピアサポートを推進するにあたり、お金になるからピアサポートを進めてくださいねという



根拠になるようにピアサポート加算が設けられたんだと、俺は解釈している。



各自治体の事例紹介(香川県・青森県津軽圏域・千葉市・米子市)



ここからは各自治体の事例が書かれている。



詳しくはHPのURLを載せるので各自確認してほしいが、



ポイントとしては、各自治体によって、地域課題や出発点が様々だということ。



https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/pdf/22case04.pdf



例えば香川県は、地域で活躍していた相談支援専門員がいたことが特徴。





青森県津軽圏域では、全ての障害福祉サービスがそろっていたが、



精神科病院が病院のみの経営だった為、必然として病院と地域の障害福祉サービスが



連携した結果、既に自立支援協議会が活発だった。





千葉市は平成27年の時点で精神障害者の退院支援や地域移行に関するサポート資源が



ない状態からのスタートだった。



米子市は、保健所職員が3名体制で重層的に支援を行っており、保健所職員の意識が



既に包括的な支援が必要だという意識があった。





見てわかる通り、地域資源は市区町村にとって様々であり、



結果必要な課題はそれぞれなんだ。









ここで各事例の課題について触れたいが、







香川県の課題の一つがピアサポート。





そして津軽圏域は次の世代への理念・技術の継承作業。





千葉市は単独の圏域となるため、他の圏域(市)の状況が、



よくわからない、見えないという部分があり、集まって情報交換をする場も



いまのところない。



ここに追加して千葉市は、ピアサポートの研修については



千葉県がピアサポート研修を実施して、千葉市はそれをバックアップ



する形でピアサポートを推進してきたという記述がある。







また、米子市は、重層的に課題解決にあたればあたるほど、



やはりどうしても精神障害者支援に関することが増えてくる。



困難ケースほど、その根幹に精神の問題を孕んでいることが多いという



事実に気づいて対応してきたという課題がある。







そう、必要とした対応や今後の課題について、



ピアサポートに関する記述が非常に多い印象だ。





にも包括の参考掲載事例にもピアサポートに関する記述が多い







次に参考の2020 年度版「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム構築の⼿引き」



掲載事例にもピアサポートの記述が多い。



例えば千葉市の解決が必要な地域課題の一つに



ピアサポーターの養成や、雇用の実現に向けた取組が必要である。

https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/pdf/22case05.pdf


とある。





千葉県船橋圏域のキーワードに、



家族会との連携 ピアサポーターの活用 相互理解

https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/pdf/22case05.pdf


とある。





また、千葉県海匝圏域のキーワードにも、



家族教室 ピアサポーター

https://www.mhlw-houkatsucare-ikou.jp/pdf/22case05.pdf


とあり、極めつけは宮崎県の事例テーマがずばり、



ピアサポーターの活⽤(精神障がい者地域移⾏⽀援事業)である。





見てわかる通り、事例4つと参考の多くにピアサポートの記述があり、



それを読み解くと、ピアサポート加算とは、にも包括に盛り込む為に



制度化したものだと読みこめると思う。





ピアサポート加算の今後について考える





しかし、ピアサポート研修が地域生活支援事業に盛り込まれたのが令和2年度。



ピアサポート加算が相談支援や新しいB型の類型に盛り込まれたのが令和3年度。





その間に新型コロナウイルスの大流行があり、研修自体がほとんどできていない。



新型コロナウイルスについては、感染者が国全体で4割を超えれば、集団免疫を獲得したと言える



という意見がある為、今後は研修自体も広まると予想される。





そうしてピアサポート加算が広まった時に、精神障害者の退院支援が進むように、



地域で相談支援事業所で働く俺も、少しでも仲間を精神科病院から救い出せるように



活動していきたい。





そう切に願って地道に活動していこうと思う。